今回の内容
水泳の試合の泳法違反についての簡単なまとめ
- 今度大会に出場するので、違反内容をもう一度確認しておきたい
- テレビでも失格の選手がいるけど、理由が分からない
- どうしてクロールだけ自由形なの?
サッカーや野球の試合であれば、どのようなことをすれば違反になるのか、またどんなルールなのかは知っているとは思いますが、水泳のルールについて理解していない人は多いと思います。
例えばテレビなどでもそうですが、どうして自由形と言いながらクロールを泳いでいるのか知っていますか?
今回はこれから水泳を始めるマスターズ選手はもちろん、テレビで水泳を見るだけの人も分かりやすいように、泳法違反やルールについてご紹介します。
注意
私が分かりやすくまとめた内容なので、抜けている部分もあるかもしれません。詳しく知りたい方はこちら(競泳競技規則)をご確認ください。
水泳の種目とルール
水泳の種目
- 自由形
- 背泳ぎ
- 平泳ぎ
- バタフライ
- 個人メドレー
- フリーリレー
- メドレーリレー
自由形とは?なぜクロールと言わないの?(ルール)
自由形とは簡単に言うと『どんな泳ぎ方をしてもいいよ』と言う種目です。
フリー(FR)と呼んだりします。
どんな泳ぎをしてもいいのでバタフライで参加してもいいですし、平泳ぎで参加してもOK、極端な話、犬かきでもいいわけです。
自由形をTVなどで観るとクロールを泳いでいる選手ばかりで、クロールのことでしょと思っている人は多いですよね。
なぜ皆がクロールで泳ぐかと言うと、単純に一番早く泳げるからです。
大会ではメダルが欲しかったり、自己ベストを更新したかったりと、とにかく早く泳ぎたいからですね。
豆知識
ちなみに人間がすべての力を使い切って一番早く泳げる泳法はバタフライだそうです。
距離は50m~1500mで別れており、マスターズ水泳大会などでは短水路で行われる25mもあります。
- 背泳ぎ
- 平泳ぎ
- バタフライ
この3種目は50m~200mに分かれています。
呼び方
- 背泳ぎ →バック(back)
- 平泳ぎ →ブレ(br)
- バタフライ →バッタ(Fly)
個人メドレーとは(ルール)
個人メドレーとは、4種類の泳ぎで泳ぐ種目です。
順番は決まっており
バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎ→自由形
このような順番で、泳がなければなりません。
個人メドレーでは4種類の泳ぎをしなければいけないので、自由形で背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライはしてはいけません。
距離は200mと400mで別れています。
マスターズ大会では、100mからあります。
呼び方は個メ(IM)と呼んだりします。
さらに距離に応じて、100であれば1コメ、200mであれば2コメと呼んだりします。
水泳のリレーとは(ルール)
水泳のリレーの種類
- フリーリレー
- メドレーリレー
- 混合フリーリレー
- 混合メドレーリレー
全て4人1チームで行います。
混合の場合は男女2名ずつの、計4名になります。
フリーリレー、混合フリーリレーであれば好きな泳ぎで泳いでOKです。
つまり全員がバタフライでも、問題はないということですね。
メドレーリレー、混合メドレーリレーは
背泳ぎ→平泳ぎ→バタフライ→自由形
この順番で泳ぎます。
最後の自由形は、個人メドレーの時と同様、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライはしてはいけません。
距離は4×100mと4×200mで、マスターズ大会では4×25mのリレーからあります。
400mリレーや800mリレーはそれぞれ、4継8継とも呼ばれたりします。
泳法違反
水泳での違反を泳法違反と言い、違反をすると失格になります。
また全ての競技において『take your marks』というスタートの掛け声が聞こえてから、スタート間までに動くと失格です。
それぞれの、種目の違反をご紹介します。
自由形の違反
自由形の違反
- スタート後、ターン後は15m以内に浮き上がること。
- ターンするときや、ゴール時に壁にタッチするとき(ゴールタッチ)は体の一部を壁に着けること。
自由形の場合は、スタートとターンに気を付けて入れば、違反になることは少ないです。
スタート、ターン後はほとんどの人が水中で、ドルフィンキックを打つと思うのですが、このドルフィンキックは15mまでと決められています。
ドルフィンキックのこつ
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背泳ぎの違反
背泳ぎの違反
- ターンの時以外は、仰向けで泳ぐこと
- スタート後、ターン後は15m以内に浮き上がること。
- ターンをするときは、体の一部が壁に当たっていること
- またうつ伏せの状態で手を連続して水をかいたり、足を動かしてはいけない
- ターン後壁から離れる特は、あおむけの状態に戻ること
- ゴール時に壁にタッチするとき(ゴールタッチ)は仰向けですること
- この際、体は水没しても良い
背泳ぎの時も同様に、15mまでしか潜ってはいけません。
背泳ぎの上向きに両足でキックする動作は、バサロキックと言いますが、ドルフィンキックと同様に非常に推進力が高い動作になります。
1988年のソウルオリンピックで鈴木大地選手が、30mのバサロッキクで優勝したというのは有名な話ですが、1991年に15mに改定されました。
1988年のソウルオリンピック
平泳ぎの違反
平泳ぎの違反
- 仰向けにならないこと
- 両腕、両足は左右対称に行うこと
- あおり足、バタ足、ドルフィンキックは禁止
- ターンするときとゴールするときは壁に両手をつくこと
- 完全に沈んではいけない
- スタートするときとターン後は沈んだ状態で、一かき一蹴りができる
- お尻より後ろをかいてはいけない
平泳ぎのルールはかなり細かいですが、基本的に一般的な平泳ぎをしていれば違反になることはないです。
平泳ぎのスタートのことを、一かき一蹴りと言います。
バタフライの違反
バタフライの違反
- 仰向けにならないこと
- 両腕、両足は交互に動かしてはいけない
- ターンするときとゴールするときは壁に両手をつくこと
- スタート後、ターン後は15m以内に浮き上がること。
バタフライは、平泳ぎと同じようなルールなので覚えやすいですね。
浮き上がりとタッチを気を付けていれば違反になることは、あまりないでしょう。
個人メドレーの違反
個人目メドレーの違反
- 個人メドレーは順番通りに泳ぐこと(バタフライ→背泳ぎ→平泳ぎ→自由形)
- 最後の自由形は、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ以外の泳ぎで泳ぐこと
全ての泳ぎの違反を、理解しておく必要があります。
リレーの違反
リレーの違反
- 距離は決まった距離のみしか泳ぐことができない
- メドレーリレーの順番は背泳ぎ→平泳ぎ→バタフライ→自由形
- 自由形は背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライ以外で泳ぐこと
- 引き継ぎ時のタッチよりも前に、飛び込み台から足が離れた場合は失格
引き継ぎ時のフライングですが、スタート地点まで戻ってもう一度スタートをやり直しをすれば失格にはならないそうです。
水泳のルールや違反は意外と細かい
水泳のルールは単純ですが、意外と細かいものが多いです。
そんな細かいルールがありつつも違反をしないのは、選手の努力あってのことなのですね。
今回の泳法違反を頭に入れておけば、オリンピックも少し違った見方ができるかもしれませんね。